西川美和 / 映画監督
ステージでは図太い演奏に髪振り乱してシャウトするズクナシですが、歌われてるもの自体は、男のひとにろくにモノも申せぬまま置き去りにされてしまうようなひしゃげた女の精神で、そこがソウルだなー、と思います。
とにかく「歌わずにはとても生きていけない」、そういうものを感じさせてくれるこんな歌い手しか、もう私は要らないな。
二位徳裕 / 下北沢 CLUB Que
ソウルもブルースも男も女も越えてズクナシが走り出した!「どんな夜も越えて歌おう」それが今回の彼女達のテーマだろう。実力派のガールズバンドとか言う言葉が付きまといがちだが、そんなのはとっくに超えてる存在。その証拠に彼女らは年間80本以上のライブをロードする。勿論ドライビングもセルフ。機材車のトラブルも乗り越え日本中を行脚するロードバンドなのだ。
世の中は不景気だけど前作よりグッと景気の良さを感じるナンバーが並ぶ2ndアルバム「For You」。「slow」を軸にスケールの大きなラブソングがいくつも並び、世情を感じさせる「Shine」やパーソナルな「ありがとう」。それに意表をついた「チョキチョキマンのテーマ」。これは単なる男女の物語ではない奥深いセンスを感じるし、何より楽しいナンバー。一気に視野が広がり豊かな感情を余すところ無く詰め込んだアルバムだ。全編通して16刻みで踊り狂える…これはライブも楽しさ倍増だね。家で聴いてもライブハウスでも酒量が増える恐れはあるけどな!
宮下真吾 / The Emmanuelle Sunflower
お酒は飲み過ぎ注意です。タバコは吸いすぎ注意です。ズクナシは聴きすぎ注意です。『For You』確かに自分のためのアルバムです。中毒です。最高です。ありがとう。
Chika / 音+食+縁 DOJINBAR(泥人ばぁー)
REAL SOUL今年こそ、あなたに贈りたいうたを。
一言一句そのままが詰められていると感じた、(頂戴したというべき)素晴らしい心の充実感を受けたアルバムでした。
大好きな彼女たちの作品へ今更ながら感想などは言うまでもないのだけれど、様々なアルバムに出会う機会は多くあるけど いつもその心(アルバム)の内側に触れるような感触がする。
どれも同じ印象はなく、また生き物だからだと思う。
今回 あえて言わせていただけるのなら、アルバムのタイトル通りであり、今までとまた少し違っていたのが印象的なアルバムだった。新曲というより、ここには4人の熱い愛が溶け合い、その思いをこめた力強さがまさに弾けている感じが 感激・感動へ、すぐに彼女たちに会いたくなるような気持ちでいっぱいになった。
2曲目で思わずジーンときた。沈みこんでくる夕日のよう、赤く燃え上がり照りさすように 様々な顔がうかんでくるようなNOSTALGIAな装いが素敵な気分に誘う。
ズクナシに出会った夜、衣美ちゃんの歌声に出会ったときを浮かべていた。
私にはその時の魅力的なステージを思い出すような楽曲も、アルバムとしては新たにも沢山魅せていると思う。
そして今日までの日が、けして遠いものではなく、あの夜から衣美ちゃんはじめ、次々に、会うたびに"ズクナシ"という女友達、親愛なる大事な存在になっていくのですが、
それは歌、そしてライブに訪れたひとならばわかるでしょう♪(笑)
大袈裟なんてない、すべてREAL、シンプルに感じて! いや、素直にただ聞いて感じてみてください。 まっすぐに彼女たちの心からの思い、愛が明るく優しく真っすぐに届くはずです。
衣美ちゃんの天使にラブソングばりのソウルフルな熱はその歌声と笑顔により会場をハッピーに包みあげる。
そこへバラの蔓が伸ばし絡むようにメンバーがしっかりと花咲くように顔が揃う。ズクナシ・オーケストラ!
逞しくも可憐に咲きつづけるズクナシの花。
時にあどけなさの香る可愛らしさ、時にアンニュイな表情を浮かべ… その表情豊かな楽曲は彼女たちそのものだと思う。まさにREAL SOUL。
難しいことなんてなんにもない。